【ふじみ野】子育て・教育に必要な「二つの目」(後編)

前編からの続き

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「ふっふ(笑)そうね。親や先生は,子どもを『二つの目』でみることが大事なのよ。」

 

「二つの目?」

「そうよ。二つの目。実際の目も左右の目があることにより奥行きがみえてくるの。

片方でも一応見えるけど,しっかりとそのものを見るには二つの目が必要なの。

片方の目ばかりで子どもをみると奥行きが見えないのよ。」

 

「どういうことですか?」

 

「あなたは『期待』の目だけであの子を見ているから,彼が頑張っていれば点数も高いだろうと思いこんでしまう。

 

でも,テストってそんな簡単に結果の出るものばかりではないでしょう?

 

点数が低ければ子ども以上にショックを受ける親がいるの。

子どものテストの点数が悪くて寝込んでしまう親までいるって,おかしなことよね」

 

「確かにそうですね・・・じゃぁ,期待をしなければいいってことですか?」

 

私は少し投げやりに言ってしまった。

 

「それも違うわ。子どもが『次は頑張る!』と言ったら『どうせ次もあなたはダメなんでしょ』って言ってしまったら子どもは頑張れないわよ」

 

「・・・たまに言ってしまっているかもしれません。でも,それであの子がやる気になってくれるかもしれない…」

 

「そうかしら。そう言われて,子どもがやる気になるかしら?『クソー!見返してやる!』なんて反骨精神のある子なら,既に自ら勉強してるわよね。」

 

「そうですね・・・」

 

「意識することはね,子どもに対して,しっかりと奥行きを見るためには,一見正反対の視点を持つことが大事なのよ。

まずは,どんどん子どもには期待してあげなきゃ。でないと子どもは伸びないわ。

子どもの『次は頑張る!』という気持ちはウソではないのよ。

本当にそのときは「やるぞ!」って思っているんだから。 

親はね,期待すると同時に『もしまたダメだったら』という視点を並行して持っていなくてはいけないってこと。 

ダメだったらこんなアドバイスをしよう。と同時に二つの目で子どもをみること。それが大事なのよ。

期待しかしない親はどうなる?

今までそんなに真剣にテスト勉強に取り組んだことがない子がせっかくやる気になったのに,その気持ちを踏みにじるのね。

しかも,そんな簡単にテストの点数が上がる子ばかりではないから,

期待しかしていない親は,裏切られたような気持ちになってしまうのよね。

それで『言ってはいけない言葉』で子どもを責めて,潰していくの。世の中,こんな問題ばかり・・・」

 

私は何も言えなかった。

 

「それに今回のあの子の勉強量、勉強時間はどうだったのかしら?私から見ていると以前よりも頑張っていたように見えたけども」

 

「確かに勉強する姿は以前よりも多くなっている気がします・・・」

 

「やっぱりそうよね!だったら今回は、その過程をたくさん褒めてあげるのどうかしら?これまで全然真剣に取り組んでなかったあの子が、こんなに勉強しているなんで凄いじゃない!」

 

「でもそれでも結果が、、、」

 

「ほら!それよ!それ!ちょっといい?もう一度聞くけど,あの子にどうなって欲しいの?あの子を自信の持てない,自ら考えて行動できない人間に育てたいの?」

 

「そんなつもりじゃ・・・・わかりました。やってみます。二つの視点ですね!」

 

「そうよ。子どもに期待をしつつ,もしダメだったらという作戦も立てておくことね。いつも言っているけど,子どもに変わって欲しければまずは親が変わらなくてはいけないのよ。」

 

「そうでしたね。はい!やってみます!」

 

「実は第三の目って言うのもあるの。今はいいわ。まずは子どものため,あなたのためにも,デーンと構えることが必要ね。そのために二つの視点を心がけてみて!」

 

「ありがとう!お義母さん!」 

 

 

 

 

 

今後もふらっと、小説風を書いていくかもしれません!

 

 

前編はこちらから

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