どうもこんにちは、エイメイ学院のASKです✋️
本日行われた2024年度北辰テスト第7回の所感について述べていきたいと思います
この回から「学力検査タイプ」と「学校選択タイプ」に分かれます。
学力検査タイプは”いつもの北辰”といった形ですが、学校選択タイプに関しては難易度がより高くなっております。
どちらも分析してその所感を述べてみましたので、本日受験された方は、ぜひその感覚を摺り合わせてみてください。
それでは、各問題ごとの所感を述べていきましょう✋️
<<学力検査問題タイプ>>
まずは通常タイプである学力検査問題タイプから見ていきましょう
大問1 小問集(配点46点)
北辰テストの数学では、最も点数の取り所の大問1です。こちらは前回までと変わらず、配点も46点。特別難しいという問題もないので確実に抑えていきたいですね
(1)~(6)では例年、毎回変わらず計算問題が並びます。前回解の公式だった二次方程式も因数分解に戻りました。
(7)正多角形の内角は、外角からすぐに出せるようにしておきたいですね。五角形の場合は覚えておいて良いくらいですが。こちらは一つ108度を使って、二等辺三角形に持ち込むところがポイントです。
(8)一次関数の二点を通る直線の式。これは関数と図形でも多用します。確実に抑えたいです。
(9)条件から文字の正負を判断する問題です。文字のまま考えづらい場合は、具体的な数字をあてはめて考えると楽なことがあります。
(10)資料の活用の問題です。相対度数は必ず求められるようにしておきましょう。度数÷全体です。
(11)おなじみの方程式の文章題です。今回もそこまで重たいものではありません。用意されている式から、売上金額に関する方程式を作ることがわかるので、カッコ内は売り上げた個数が入る事がわかりますね。
今回は、特別むずかしいという問題はなく、どの問題も対応できるようにしていきたい内容です。ここでしっかりと抑えていきましょう。
大問2 小問&長文問題集 (配点26点)
今回の大問2は、今までと比べると難しいと感じる人が多かったのではないでしょうか。線分を対称移動する作図、回転する図形など、初めてみる問題があったと思います。そういった初見問題を今までの知識で解き崩せるかどうかが、今回のポイントですね。一つひとつ述べていきます。
(1)作図の問題です。今回の作図は「線分を対称移動する」という、今までに中々ないタイプの作図でした。対象の軸が、2つの線分の角の二等分線になっている、というのがポイントです。点Pからの最短は垂線を引く、というのはわかりやすいですが。差になる問題だったと思います。
(2)くじ引きに関する確率の問題ですね。くじは本数一つひとつを区別して考えます。樹形図を正しくつくって数えましょう。ここは確実に抑えたい問題です。
(3)回転する図形の問題です。PQの長さが、実は触れた弧の長さと同じということに気付ければ簡単です。差になる問題だったと思います。
(4)空間図形の体積の問題です。今回は一部の体積から比を活用して全体の体積を求める問題ですね。これは中々難しかったと思います。正答率は低くなるでしょう。
(5)お馴染みの長文問題です。碁石を並べる規則性の問題ですね。①に関しては数えて絶対に抑えたいところ。②は問題の誘導にそって正しくnに関する式を作れたかどうかがポイントです。差になる問題ですね。
大問3 関数 (配点11点)
おなじみ関数と図形です。北辰テストに限らず、どの高校入試でも関数の問題は必ずと言っていいほど出題されます。高校数学でも使いますので、練習を重ねておきたい分野です!
(1)x座標を代入するだけですね。ここは抑えるべきところですね。
(2)おなじみ「関数と図形の問題」です。いわゆるパラメータの問題ですね。今回はtについての方程式を作って解く、と指定されています。Bの座標をtを使って表す事ができれば、傾きが-1という条件から方程式をつくることが出来ます。比の扱いがポイントですね。正答率は低くなるでしょう。
大問4 合同な図形、証明(配点17点)
こちらの大問4では、図形の証明問題が必ず1題出題されます。今回は相似の証明ですね。おなじみ最後は難しめの問題も出題されています。自分がどの問題を取るべきなのかを把握し、必要なところを抑えていきましょう。
(1)相似の証明問題です。使う相似条件は「2組の辺の比とその間の角がそれぞれ等しい」ですが、前提条件である相似な二等辺三角形を使って示すので、難しかったのではないでしょうか。正答率は低くなると思われますが、部分点が出ますので分かっているところは絶対に記入するようにしましょう。
(2)角度を求める問題です。(1)の証明問題が対応できなかったとしても、その相似は活用してOKです。冷静に等しい角度を見ていけば対応できる内容だったと思います。
(3)これはかなり難しいですね。平行線に注目して3つ以上の比を出すことや、別の相似をみつけて二次方程式をつくることから図形に関してかなり練習していないと対応できない内容です。正答率は1%を切るのではないでしょうか。
全体的な所感
今回の北辰テストも変わらないレイアウトでしたが、大問2で差になることや、証明の対応しづらさなどを考えると平均点は下がると予想されます。これで年内の北辰テストは終了ですので、しっかりと今回の復習をして、今後の学習につなげて行けるとよいですね。
<<学校選択問題タイプ>>
続いて、コチラ。この第7回から初登場する学校選択問題タイプ。通常より難易度が高く、最初の計算問題でさえもミスをするリスクが高まります。さらに記述問題の数も(作図を含めると)4題と多く、時間に余裕を持って解ける受験生はなかなかいないです。
もちろん難易度が高い中でも、取るべき問題は変わらずありますので、しっかりと抑えていきましょう。
大問1 計算、小問集(配点45点)
選択問題タイプといえど、最も点数の取り所の大問1です。最初の計算問題を確実に抑えることはもちろん、各単元からのややレベルの高い小問でどれだけ対応できるかが差になります。一つひとつ見ていきましょう。
(1)~(3)通常タイプよりも難易度の高い計算問題です。途中計算をしっかりと書いてミスのないように取りたいですね。
(4)反比例の変域に関する問題です。変域はグラフえ考えましょう。今回は右下がりのグラフとなるため、yの変域はxの代入した数値とは逆になることに注意しましょう。
(5)平方根のルートを外す問題ですね。コチラは難しめです。126を素因数分解して、平方数となるようにn+3の値を決めていきます。しっかりと書き出して調べましょう。
(6)条件を見てすぐに方程式と気づけた人は多かったのではないでしょうか。五角形の内角の和に関する式を作れれば対応できます。
(7)円錐を転がす問題です。中学受験などでは超定番ですね。条件から底面の周の長さを出し、半径まで出しましょう。
(8)こちらは基本的な確率の問題でした。確実に抑えましょう。
(9)珍しく、平行四辺形になる条件の問題の出題ですね。しっかりと図を書いて考えることが大事です。平行四辺形になるための5条件を覚えていれば対応できると思います。
(10)大問1のラストは記述です。今回は資料の活用に関する記述ですね。相対度数を使って示す問題ですが、相対度数がどういった意味を持つ数値なのかを知っていれば「使う理由」に関しては記述できると思います。(全体の人数に対する割合が相対度数です)また「判断できる理由」については、単純に相対度数の大小を比較すればよいでしょう。差になる問題だと思います。
どの問題も、通常より難易度が上がっていますが、学校選択問題の高校を受験するのであれば、どれも対応できるようになりたい問題です。
大問2 作図&証明 (配点13点)
選択問題タイプの北辰テストでは、大問2は2つ。作図と証明です。ここは例年の正答率を見ても差になる問題といえますが、今回の2題は特に難しいですね。ここで時間を取られてしまった受験生は多かったのではないでしょうか。どちらも正答率はかなり低くなることが予想されます。
(1)例年と比べるとかなり難しかったのではないでしょうか。BCとCPが曲がっているので、そこを真っ直ぐにして比較するのが大事ですね。そのために模範解答ではBCと同じ距離のQCを、Cの真下に用意しています。そこまでくればあとは垂直二等分線です。正答率はかなり低いでしょう。
(2)学力検査タイプと同様「2組の辺の比とその間の角が等しい」ことを示す問題です。条件が多いのでよく整理しながら解く必要があります。線分の比による平行から角度が等しいことは導けたのではないでしょうか。また、辺の比によく注目して、対応する辺の比が等しいことを示す必要があります。正答率は低くなるでしょう。
大問3 長文問題 (配点9点)
おなじみの長文問題ですが、選択問題タイプでは大問として一つ出題されます。今回は確率のテーマと展開図に関する問題ですね。
(1)確実に取りたい問題です。表を工夫するとはx+2yにあわせて予めyの表を2倍した数字で考えると推測されます。
(2)ここは文章の説明から展開図の面を転がしても変わりないことを活用して、正しいものを探す問題ですね。書かれていることが理解できればあとは探すだけです。差になる問題だったと思います。
大問4 関数と図形(配点16点)
毎度おなじみ関数と図形に関する問題です。選択問題タイプでは、小問が3つになります。よく勉強している受験生が多く、通常タイプよりも正答率が上がってきますね。
(1)変化の割合の条件に関する問題です。条件に合わせて立式できればよいですね。a(p+q)で変化の割合を求められることを知っているとより楽になります。
(2)最短距離の問題です。最短を考えるときは、AかBの対称点を考えることがポイントです。差になる問題ですね。
(3)求める点Cのx座標を文字でおいて、問題文の条件から方程式を作りましょう。面積の数値は具体的に求められるので、練習を重ねていれば手が動く問題だと思います。ただ、答えがルートを含むので戸惑わないようにしましょう。正答率は低くなるでしょう。
大問5 平面図形(配点17点)
選択問題タイプは大問が一つ多いです。特に大問5は難易度が高めの図形の問題が並びます。最後の問題までたどり着く受験生はほとんどいないでしょう。配点は高いのですが、本当に必要な問題だけ見極めて取りに行くのが良いかと思います。
(1)正方形の中点を結んでできる三角錐の問題です。これはかなり定番のものでもあるので、対応できるようにしておきたい問題ですね。
(2)①中学受験で出るような角度の問題ですね。二等辺三角形が2つできるところがポイントです。AEM,CEDそれぞれの角度はわからなくても、文字などで置くことによって調べることが出来ます。正答率は低いでしょう。
②こちらは毎度難しいですね。今回は比を使って面積を出していくことになります。自分で相似を作ることはもちろん、それを使って辺の高さを求めなくてはいけません。最後は等積変形です。正答率は低いでしょう。
全体的な所感
選択問題タイプは、本番を意識しているだけあってかなり難度が高めです。記述の量も多いです。今回は大問2が地雷でしたね。大問1,3,4と5の最初が取りやすくなっているので、そこでどれだけ稼げたかの勝負になっていると思います。
一般的には得点を稼ぐためには、まず大問1の小問問題に時間をかけすぎないことが大事です。そのためには、各単元の基礎事項を完璧にしていきましょう。
学校ワークレベルの問題であればC問題含めて瞬殺できるように出来る、教科書章末問題等も同じですね。そのくらいの精度が求められます。
これで年内の北辰は終わり、次回は1月末となりますので、2ヶ月ほどの期間が空きます。ここで各単元の基礎事項を今一度完璧に仕上げ、選択問題レベルの実践問題で練習を重ねることが大事になります。
引き続き良き受験となるよう、頑張っていきましょう✊️