
どうもこんにちは、エイメイ学院のASKです️
本日行われました「埼玉県公立高校入試 数学」の分析と所感を述べて行きたいと思います。
学力検査問題、学校選択問題ともにございますので、本日受験された人は、感覚の擦り合わせ等にご活用くださいませ。
問題と解答はコチラのサイトから得る事ができます️
それでは各問題ごとの分析を述べていきましょう
<<学力検査問題>>
大問1 小問集(配点65点)
学力検査問題は大問1だけで100点中65点と、かなりのウェイトを占めています。ここで点数を稼いでいくのは絶対です。一つ一つ見ていきましょう。
(1)~(8)は基本的な計算問題が並びます。ここでしっかりと点数を取りたいところですね。
(9) 反比例の式です。xの値とyの値をかけるとすぐに比例定数の値が出ますね!
(10) 円周角の定理に関する問題です。外角の性質や、ブーメランの形の性質を用いて答えがすぐに出ます
(11) データの活用に関する問題です。一つ一つの選択肢を見て、しっかりと正誤判断をしましょう。
(12) 正四角錐の体積の問題です。三平方の定理を使って高さを出し、体積を出せればOKです。
(13) ここは少し差になる問題かと思います。樹形図を書いて一つ一つ調べるのが良いですね。少なくともxがyより大きい場合は成り立たないので、絞りやすいかと思います。
(14) こちらも差になる問題と言えます。全体のおうぎ形から三角形の面積を引きますが、三角形の高さをどうやって出すかがポイントです。
(15) 連続する2数のうち、小さい方を文字でおいて、二次方程式を作る問題ですね。因数分解にすこし手間取るかもしれません。
(16) 相対度数に関する記述問題です。こちらは2つの値を比較するだけなので、記述しやすかったと思います。
大問1は各分野から基本的な問題が1行問題として出題されます。どれも取るべき問題ではありますが、今回は(13)~(15)で差になるといえるでしょう。
大問2 作図&証明 (配点11点)
昨年度と同じ、作図と図形の証明問題が並びます。今回の作図は必答といえます、反対に図形の証明では、平行四辺形になることの証明が出題されており、こちらは図に書き込みながら証明の流れを考えられると良いですね。
(1) 作図の問題です。円の接線の作図です。こちらは教科書にも載っているレベルの問題ですので、確実に取りたいところですね。
(2) 図形の証明問題です。平行四辺形になることの証明は慣れていないと苦戦します。平行四辺形になることの条件を正しく言えるかどうか。そこに必要な条件を記述できるかどうかが鍵となります。差になる問題といえるでしょう。
大問3 規則性の問題(配点14点)
会話を読み取りながら、規則を見つける問題です。フィボナッチ数列が絡んだり、指数計算が絡んだりと比較的珍しいテーマでの出題ですね。
(1) 表を読み取って「点の最大値」が前2つの和になっていることに気づければアはOKです。また、合計値の増え方が「前の値」の3倍になっていることでイが分かります。ここは取りたいところですね
(2) a,bを使って、実際に全部の点に対応する値を書き出し、和を取ることで説明ができます。「aとbの和の9倍」と言われているので、最後はその形に直すことも大事ですね。
(3)すべての点の値の合計が、どのように増えていくかに注目して、1701になるのが何回目の操作になるのか、実際に手を動かしながらやると良いでしょう。点の最大値についても、自分で表をつくってやるのが一番分かりやすいかと思います。正当率はかなり低くなるでしょう。
大問4 関数と図形(配点10点)
おなじみの関数と図形が、最後の大問に持っていかれましたね。(1)は絶対に取りたいところです。反対に(2)は正答率が低くなると思いますので、あまり差にはならないでしょう。
(1) 2点を通る直線の式を求める問題です。確実に正解したいですね。
(2) 求める点を文字でおいて、2つの三角形の面積を文字で表し、方程式をつくるのが一番オーソドックスなやり方です。△BCPをどうやって求めるかがポイントとなります。
全体的な所感
どの大問についても、取り掛かりやすい主題だったと思います。全体としてはやや簡単になっている印象です。昨年度の平均点が51.7点でしたが、もう少し上がるのではないでしょうか。50台後半(予想:58点くらい)になると思います。
学力検査問題のレベルを超えて学習した人は、8~9割から満点も可能な内容だと思います。4月頃に公表されるデータを待ちましょう。
<<学校選択問題>>
大問1 小問集(配点45点)
学校選択問題の大問1は、普通より難易度の高い計算問題や1行問題が並びます。その中でも学力検査問題と共通のものや、比較的取りやすいものがありますので、確実に正解して点数を稼ぎたいところですね。
(1) 文字式の計算です、符号に注意して確実に取りに行きましょう
(2) 代入計算です。文字式の方を因数分解してからやれると楽になります。
(3) 二次方程式の計算です。式を整理して確実に取りたい内容ですね。
(4) 学力検査問題1(11)と共通
(5) 学力検査問題1(15)と共通
(6) 反比例のグラフ上の格子点を求める問題です。整数の組を数えますが、負の方も数え忘れないようにしましょう。
(7) 正四面体の体積を出して、さらに底面の比に注目して体積比の計算を行う問題です。差になる問題と言えます。正四面体の体積を簡単に求める方法を知っていると楽です。
(8) 学力検査問題1(13)と同じような問題ですが、コチラのほうが条件の縛りがきついです。6✕6の表を作って、一つ一つ計算するのが無難だと思います。ここも差になるでしょう
(9) 学力検査問題1(14)と同じような問題ですが、コチラのほうがより複雑になっています。おうぎ形から三角形を引くのは変わらないのですが、必要な辺を求めるのに時間がかかるかと思います。差になるでしょう。
(10) 学力検査問題1(16)と共通の問題です。必答ですね。
大問1は各分野からの出題ですが、どれも学力検査問題と比べて1ランク、2ランクほどレベルが上がっています。学校ワークC問題レベルであればちゃんと解けるレベルであれば対応できるかと思います。今回は(7)~(9)が差になる問題だったと思います。
大問2 作図&証明 (配点13点)
昨年度と同様に、作図と図形の証明問題が並びます。作図、証明、どちらも学力検査問題よりレベルが高く、しっかりと結論から逆算しなければなりません。差になる問題です。
(1) 作図の問題です。円外からの2つの接線の作図をし、さらにもう一本接線を引きます。完成図からの逆算が必要なのと、円周角を使った2接線の作図を知っておかなくてはいけませんね。
(2) 図形の証明問題です。問題の結論から明らかに平行四辺形になることの証明が必要だと分かります。基本的な流れは学力検査問題2(2)と同じです。
大問3 規則性の問題(配点14点)
学力検査問題の大問3と共通
大問4 関数と図形(配点16点)
おなじみ関数と図形です。学力検査問題と同じ図ですが、小問が1つ多いのと、条件がやや複雑になっています。ただ、学校選択問題を目指す人であれば充分に練習してきたような問題なので、対応は充分可能です。計算量は多いので、落ち着いてやりましょう。
(1) 学力検査問題4(1)と共通です
(2) 直線BCの式を出してからCの座標を求め、回転体(円錐ー円錐)の体積を求めます。落ち着いて対処しましょう
(3) 学力検査問題4(3)と似ていますが、注目する三角形が変わります。△OAPの面積をtで表すのがやや難しかったかもしれません。
大問5 空間図形(配点12点)
学校選択問題でよく出題される空間図形の問題です。空間図形は「必要な平面を切り出して」考えるのが鉄則です。(2)の正答率は低いと思いますが、経験値次第では対応できた受験生もいたことでしょう。とくに球の半径に関する問題は、たびたび出題されています。
(1) 図の性質によく注目して、三平方の定理を使いましょう。長方形の面積ですので、縦と横の長さが分かればOKです
(2) 球の半径が最大になる状況とは、OとPが側面に接している部分が一番遠くなる、すなわち、接点が直径で切った平面上にあるときです。よって、直径で切った図を取り出して、球の半径に関する方程式を作っていきましょう。難関私立ではよくある問題ですので、経験値がものを言うと思います。
全体的な所感
やはりといいますか、学校選択問題は難易度が高いです。今回は、いままでと同等レベルor簡単になったかな、という感じです。公立入試だけじゃなく、さらにその上の私立レベルの問題でトレーニングを積んだ人であれば、どの問題も対応可能だと思います。平均点は昨年度が50.2点なのに対して、やや上がると思います。(予想:54点)
解説動画も全てございますので、以下から御覧くださいませ。
埼玉県公立高校入試を受験された方、ならびに2025年度入試の受験生の皆さん、お疲れ様でした!
皆様に春が訪れることを祈っています
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